精神科Q&A

 【1322】アルコール依存症の義父に関して、あきらめの境地になりました(【1235】のその後)


Q【1235】義父のアルコール依存症と義兄の浪費癖に関連した義母の共依存の可能性についてで質問した者です。回答ありがとうございました。もうすぐ義父の入院生活も4ヶ月目に入り、医師から経過を聞く限りでは順調なようです。

 林先生のご指摘通り、もう今更家族関係を変えるのは不可能に近いと私自身も思うようになりました。母にも軽い痴呆のような症状もあり、建設的に話を進めようにもなかなかスムーズにいきません。

 また、夫や義妹も小さい頃から、義父に脅されていたようで、面会に行くことも嫌がります。母も、1人で面会に行くことを嫌がります。結局3ヶ月の入院中、面会は2回しか(義母と夫)行っていません。その義母が今度は、医師の勧めもあり、義父とアパートで暮らすなどといい、かえって家族を混乱させています。

 私自身は、アルコール依存症の関連の本を読んだりする中で、ACの事が気にかかり、現在、斎藤学先生の本を読んだりしています。夫はACで非常に傷つきながら子供時代を送ったようで(本人の話を聞いても非常に共感できます)、夫自身もストレスを抱え込み易い性格なので、夫がアルコール依存症にならない様にと思い、私自身気をつけて共依存にならないよう、知識を身につけたいと思います。他県の病院まで1時間ほどかけて、アルコール依存症家族教室を受けております。(義父が入院している病院ではありません。)

 現在、家族関係が非常に悪く、私たち家族が義父に面会しないことで、医師も少し退院を延ばしてくれています。その配慮を生かせればいいのですが。今後どうなるかわかりませんが、先生のコメントにもあったように、平穏な生活を送れるよう考えて物事を進めたいと思います。ありがとうございました。


林: 経過をご報告いただきありがとうございました。特に【1235】の回答は、わずかに残っていた希望を打ち砕く性質のものであったのにもかかわらず、憤慨せずに(あるいは本当は憤慨されたかもしれませんが)こうしてメールをいただいたことに深く感謝申し上げます。ひとつ前の【1321】も、同様に希望を失わせる類の回答ですが、このようなお答えをする理由は、質問者の方のためというよりも、多くの読者の方に、アルコールに関しては問題がそれほど大きくないうちに対処しないとすぐに手遅れになることを知っていただきたいと思うためです。今回【1322】でいただいたメールも、多くの読者の方にとって貴重な実例となるでしょう。今後、ご家族の生活が平穏であること、第二第三のアルコール依存症の方が発生しないことを願っています。

 

その後の経過(2008.5.5.)


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