精神科Q&A

 【1223】自分はアダルトチルドレンだから悪くないと言って、身勝手な行動を取り続け、家族に攻撃が絶えない「うつ病」の従姉妹


Q従姉妹のことでご相談します。私は30代女性、彼女は40代女性です。

従姉妹は精神科で、うつ病と言われたと言っています。
結婚、出産して暫くしてから(30代始め頃)精神科(心療内科?)に通うようになったようです。

時期がはっきりしないのですが、親戚が変だと感じ始めたのは、私の母方の伯母に当たる、彼女の母親の悪口(気遣いのない、冷たい人間だという事)を私の母やその姉妹(オバ達)に会ったり、電話をかけてきたりして盛んに愚痴るようになった頃からです。

彼女の母は、他の姉妹が献身的に行っている両親の介護にも無関心で、皆が困り果てているような人ではあったので、初めは母達も相手になって、確かにそういうところあるよねえ、と一緒に話していたそうですが、彼女がとても一方的、感情的で
「あんな、どうしようもない母親はいないよ!」
というようなキツイ物言いをすることから、次第に、彼女自身の性格が激しすぎるのではという感想を皆が持つようになりました。

彼女は好きなときに電話をかけてきてオバ達に母の悪口を言いまくっている、という状態が暫く続いていたのですが、ある頃から急にそれがなくなり、突然彼女の母親を通して、オバ達が母親の悪口を言うから、自分は傷ついてうつ病になった、だから謝ってほしい、と要求してきました。

そして、彼女は、突然連絡がなくなり心配して電話をかけてしまった祖母に
「自分は病気なんだから絶対電話をしてこないで!」と強く言い放ち更には
「自分は脳の病気で苦しんでいるから二度と祖母には会わない、ひ孫にも一生会わせない!」
という手紙が祖母宛に送られてきました。

祖母は脳血栓を患い、言葉がうまく出ない等だいぶ弱っている為大変なショックを受け、周りも、衰えた祖母にまで過激な対応をしてきたのに驚いてしまいました。

彼女は祖母に対しても、小さいころおばあちゃんにこう言われた、ああされたから自分は傷ついて病気になった、謝って欲しい、と言ってきて、戸惑った私の母や他のオバは彼女の言うとおり「私達が傷つけたので病気になってしまいごめんなさい。」と謝ったそうです。
祖母は事態がわからないのでオバが祖母の分も謝りました。

驚いたのは彼女とその母が彼女の夫にまで謝るように言ってきた事ですが私の母もそこまで?と変に思ったものの『病気』と言われ、彼女の気が済むならという気持ちでとりあえず謝ってしまったそうです。

彼女の夫も「オバや祖母が傷付けたから病気になったんだ!謝らせろ!」とすごい剣幕だったそうです。

皆が謝ったので彼女の気も済んだらしいのですが「傷つけた」と言う恨みは強いようで、その後一方的な絶交状態になり、彼女の母から母方の親戚は一切連絡しないようにと命じられました。

ところが驚いたのには、その後今度は、共にこちらを攻撃していた彼女の母親がターゲットになりました。お母さんが自分を十分に可愛がらなかったから自分は進学できなかった、そして今病気になった、というような主張を繰り返し、激しく母を攻撃するようになったことです。

彼女が進学したかった、というのは親戚にも初耳で、彼女の母も一度はそのような話を聞いたことがあったものの、殆どの学生が就職する高校で、現実味が無かったこともあり、余裕ないよ、と軽くあしらって忘れてしまっていたそうです。その為、彼女がどの程度進学したかったかは不明です。

彼女から母親宛に
「弟ばかり頭がいいとして(弟は大学、院と進学)自分は頭が悪いと決め付けた両親に抗議する」
という手紙が来て
「自分は頭が悪くない事を証明する」として
公文式の英語教材をある程度まで修了したという証書のようなものが同封されていました。
(何故公文式か何故英語なのかは周りの人には全くわかりません。)

それ以来彼女の母に対しても突然激しい口調で電話で呼び出され、うつうつとして家事等ができないらしい彼女の育児の手伝いをさせられ何ヶ月も帰ってこないと思ったら、また突然実家に荷物を送られて追い出されたりということが繰り返されています。
母親は進学させなかったということは事実なので彼女の要求に従い言うままになっているそうです。

もちろん、あまりにけなされるので喧嘩をする事もあるそうですがそうすると彼女が激高して収拾がつかないので結局は折れるそうです。
弟の進学に使った分を自分にもよこせという彼女の要求どおりにある程度のお金も渡したそうです。

そして、母親が実家に戻されているときは再び、突然私の母やオバに電話をしてきて(私にしてくる時もあった)母親の愚痴を言うのです。家事等の生活面での話題もあるそうですが。そして、少し経つとまた音信不通になる。こちらからは接触を禁じられているので完全な一方通行です。

これだけでも変な感じがするのですが、問題なのは彼女が
「私はアダルトチルドレンだから傷ついて病気になった。」
とよく言っていたことです。
彼女から読むように送られてきた本を伯母が見せてくれたのですが
『あなたはアダルトチルドレンだからあなたは何にも悪くない』
というような表題がついていて私には訳がわかりませんでした。伯母も内容についていけず読んだと言っておいた、と言いました。

彼女がアダルトチルドレン云々と言い出したのはある女性カウンセラーに行き出してからです。
彼女はその前も自己啓発セミナーのようないろんなカウンセラーのところに行っていて、私の母も誘われた事があったのですが、彼女はその前から得体の知れない合宿に参加したりしていたので皆心配していたのです。

そしてその女性カウンセラーに紹介された精神科医(内科等の色んな看板を出しているそう)に行ってから益々
「祖母、母と続く因縁が私に影響してこんな病気になり苦しんでいる」
「○○家(母方の苗字)の因縁が全てに影響している」
「因縁を断ち切る」
「祖母の悪い影響で」
というような攻撃が激しくなりオバ達にまで拡がっていきました。

当初一緒に激しくこちらを攻撃していた彼女の母も自分が主な攻撃対象に変わってから暫くして(だいぶかかりましたが)やっと祖母を責めるのを止めました。
従姉妹は子供達の前でも母親の事を
「ばあばはお母さんをいじめたから酷い目に遭わされるんだよ。」
などと言っているそうです。

特に困っているのは、私達親戚も以前の電話の事があったので彼女の対応には気をつけるようにしていたのですが、つい母の姉妹が以前のように、彼女の、母に対する愚痴にのって悪口を言ってしまい彼女の味方の様な形になっている状況でついでに介護等の全く別の問題で対立していた私の母や私の悪口を彼女に吹き込んだ事です。

彼女の憎んでいる母親もその問題では私の母と同調していた事もあり敵の味方は敵、ということなのか?  私の母や私まで悪く言っている現状です。

更に、最近では彼女の弟まで○○家の因縁とか世代間連鎖とかいう言葉を使い始め(私は聞いたことも無く奇妙な印象を受けました。)
自分は祖母に赤ちゃんの頃殴られたと姉から聞いたので自分の子供達にも悪い影響が及ぶ、などといつの間にか言うようになりました。

オバ達がどう考えても祖母はそのような事をしていないそうで従姉妹より年下の私も祖母がそのような事をしたとは考えられません。
皆何かあったとしても、あやした程度だと言っています。

従姉妹の弟も以前は
「お姉ちゃんも真剣に進学したかったのならもっといろいろ努力すべきだった。」
「お母さんがそんなにイヤなら社会人になってから家を出ればよかったのに。」
と一般的感覚を持ち合わせていたようだったのに、今は、姉は○○家の因縁の犠牲になった、自分も悪影響を受けている、と言っていて、全く姉とは関係ない、親戚内の問題でも全て○○家の因縁が原因と決め付け祖母やその娘である自分の母やオバを非難したり祖母と不仲の親族を因縁から抜け出た、として根拠も無く高く評価したりするので現実とはかけ離れた歪んだ親戚関係の捉え方になってしまっています。

従姉妹は自分達の母親の悪口から生活の細かい事まで何から何まで弟に電話しているそうで、40代の姉弟がそこまで?と周りが奇異に感じるほど頻繁に接触しているようなので普通だと思われていた弟にまで同じような考えが伝染ってしまったのでしょうか?

彼女は祖母やそれに連なる母方の親族に大変なマイナスイメージを抱くようになった結果、冠婚葬祭というような親戚付き合いの場でも私達の意見を全く無視して勝手な行動をしたり無礼な振る舞いをしたり迷惑を及ぼすようにまでなってきました。
私と話していても、○○家が何を言おうと、何をしようと押し切るというような発言をして平気でいます。

私の母をも
「自分達の母と同じ祖母の下で育ったのだから駄目な母親に決まっている」
と決め付けているので、その娘である私が困るような事をしても全く開き直って自分達の行動を正当化しています。

それでもまだ姉ほど徹底しているわけではないので母の実家を完全無視というところまではいかずまともな部分も残ってはいるのですがそう思って話をしてみても結局全てを祖母、母の因縁、にしてしまい自分の母を悪者にして終わるので違う言語を話す人のようにさえ思えコミュニケーションをとるのは諦めかけています。

しかし、彼らの行動で現にこちらが迷惑を被るという事態にまで至っている以上おかしなことはおかしいから止めるように、責任ある振る舞いをするようにと言わなければならないが言うとしても、自分の母親同様私の母のことは見下し切っているので母の言う事は聞かない、それなら私が言うしかないが、このような人たちの気に障ればどんな難癖を付けてくるか分からないという不安もあります。

私も思いつめて、たまたま家族にうつ病の方がいる友人に相談したところ、素人考えだけど、従姉妹は人格障害のようなものなのでは? と言われました。
簡単に言えば性格的なもの、と聞いて正に私達は、従姉妹はうつ病というより元々の性格が激し過ぎるのじゃないかと感覚的に思っていたので、そうなのではないか?と(勝手に)感じています。

そうとなると周りのとるべき対応も変わってくると聞きご相談しました。

従姉妹の母は確かに優しいよく気がつく人、と言うのではないですが、よく言えば淡白、さっぱりしている、とも言えます。
娘の結婚に一所懸命になっていたという時期もあり傍目からみればそれほど酷い母に見えた事はありません。
専業主婦でしたし母親としての義務は人並みに果たしていたように見えていました。
只、なかよし母娘という感じではありませんでした。

又、従姉妹は前々から小さなことでも人のせいにして責める癖があり私がうっかり彼女の物を踏んでしまったり、というときも
「何で人のもの踏むの!」と強く責めたり
彼女の赤ちゃんがそこらへんにあるものを掴んで振り回したりしても
「そんな危ない物持たせないでよ!」と怒りつけたり
若かった私がドキドキするほどの勢いで叱り付けるので怖い人だな、という印象はずっと持っていました。

そして、病気になった、という後の彼女の行動は、私達以外の人に対しても及んでいます。たとえば父方の従姉妹が心配して「(長い事通っても改善しないなら)精神科を変えてみるのもいいんじゃない?」と言ったのに対し
「そんな酷い事を言って傷つけるなんて絶交だ!」とメールを送りつけたり幼稚園で子供がいじめられたのに、先生が自分の言う通りにしないと言っていきなり幼稚園を変えたり近所の人と遊びに行ったとき酷いことを言ったから絶交する、とか相手の人の対応や発言内容を聞いてみても私達にはどこが気に障ったかわからずまるで地雷を踏むかのようなのです。

それもついこの前まで、すっごくいい人でわかってくれて、と褒めていたような相手ばかりなのです。
その上あんなに憤慨していたのに自分の方からまた連絡を取り何事も無かったかのようにしている、という事もありました。

そしていつも彼女が大騒ぎになると彼女の夫も一緒になって
「そんな事言ってくる奴なんてどうしようもない絶交しろ」
などと一層彼女が増長するようにたきつけているということなのです。
しかし、母親は進学させなかった悪い母、と言う弱みがある為攻撃に加わる事はもうしていないながら子供達が親戚に非礼を行っても、無礼な発言をしても只黙って見ているだけなのでそれが一層私達親戚にとっては困った事になっています。

本当はいとこ達がこのような偏った考えから抜け出て欲しいとは思うのですが、到底私達にそのような力は無いように思います。
せめてこれ以上の傍若無人な行為を止めさせたり、被害に会わない為にこのような人たちにどう対応すればいいのでしょうか?
母親なら元のような常識を取り戻させる事は可能なのでしょうか?

どこまで書いたらいいのかわからず長々となりましたがお読みいただけたら幸いです。
よろしくお願いいたします。


林:
従姉妹は精神科で、うつ病と言われたと言っています。

うつ病でないことは確かです。擬態うつ病と言うべきでしょう。

従姉妹は人格障害のようなものなのでは? と言われました。
簡単に言えば性格的なもの、と聞いて正に私達は、従姉妹はうつ病というより元々の性格が激し過ぎるのじゃないかと感覚的に思っていたので、そうなのではないか?と(勝手に)感じています。


確かに人格障害を思わせる状態と言えます。けれども、

時期がはっきりしないのですが、親戚が変だと感じ始めたのは、私の母方の伯母に当たる、彼女の母親の悪口(気遣いのない、冷たい人間だという事)を私の母やその姉妹(オバ達)に会ったり、電話をかけてきたりして盛んに愚痴るようになった頃からです

もしこの通りだとすれば、おそらく30代になってから、それまでの様子とは変わってしまったということですので、人格障害という診断はあてはまりにくいということになります。しかし、上記、

私達は、従姉妹はうつ病というより元々の性格が激し過ぎるのじゃないかと感覚的に思っていたので、

このように「元々」そういう傾向があったのかどうか、この点についての詳しい情報がないと、人格障害か否かは判断できません。

ただはっきり言えることは、繰り返しになりますが、うつ病ではないということです。

アダルトチルドレンといえるかどうかは、小さい頃からの成育歴の詳細がわからなければ判断できません。しかしこのメールを読む限り、この方がかかられたカウンセラー(もしくはカウンセラーと称する人物)や精神科医(もしくは精神科医と称する人物)は、かなり偏った信念を持っており(もしくは、そのような信念を持っているようにふるまうことで商売をしているのかもしれませんが)、そうした人々に一方的な考えを植え付けられてしまっていることは確かだと思います。

いずれにせよ詳細は不明です。したがって、対応策を呈示することも出来かねます。ただし、うつ病の人に対して適切とされている対応は、この【1223】のケースには全く不適切であることは確かだと言えます。

その後の経過(2008.10.5.)


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