精神科Q&A

 【0958】7年続いたうつ病が治りました (【0517】のその後)


Q:【0517】7年も続いている私のうつ病は治るのでしょうか では回答をいただきありがとうございました。その後2年たちましたが、その間に病状の大きな変化がありましたのでご報告させていただきたく思います。

 あの時、林先生には自分のうつ病がはたして治るものか切実な思いでメールをさせていただきました。結論から書きますと、本当にきれいさっぱり治りました。去年の6月から寛解状態となり半年が経過して何も症状がありませんので今度こそ本当に治ったのだと思います。以下簡単に経過を記します。

 あの時、大学病院でも先生のおっしゃったように電気けいれん方を検討されていました。しかし主治医の上司の助教授の先生が、電気けいれん方に対して再発した時にどうするのかとか反対をされ。結局、見送られました。その後、リーマス1200mg、トレドミン150mg、テトラミド30mgで投薬を続け、1ヶ月ぐらいで小康状態となり、退院しました。ただ、症状はすっきりと治ったわけではなく、情緒不安定な状態が頻繁に出て、頓服のデパス1mgをその都度飲んだり、過眠で1日に15時間ぐらい寝たり、日内気分変動もはっきりとありました。主治医は80%治れば良しとしなければいけないとおっしゃるので、復職し、仕事をしながら様子を見るということになりました。自分では60%ぐらいの出来と思っていました。当然そんな状態ですから勤怠も悪く、仕事をやめざるを得ない状態になってしまいました。

 そんなせっぱつまった時に主治医が投薬を見直してみようと過去のカルテを調べてくださったのですが、あらゆる抗うつ剤を試していたはずが、パキシルだけは飲んでないねという事で、長年飲んでいたトレドミンを徐々に減らして代わりにパキシルを10mgから1ヶ月かけて40mgまで増量しました。

 そうしましたら、何と、あっけなく嘘のように良くなったのです。不安感も過眠も日内気分変動もありません。とくに心のエネルギーが下がっているような感じが改善されテンションが戻った感じがしました。このまま続けばと思いながら半年たちましたがそのままの状態を維持しています。これは9年間の闘病生活で初めてのことです。寛解に達したと思ってよろしいのでしょうか。

 林先生のおっしゃるように私のような患者でも薬と相性が合えばうつ病はなおるのですね。いまさらなにをお思いでしょうが、本当に身を持って体験して是非、同じように長引いている方に励みになればとメールさせていただきました。

 お世話になり、ありがとうございました。先生のうつ病は必ず治ると言うお言葉は本当に支えになりました。


: 長年苦しまれたうつ病が完治し、喜びもひとしおであると拝察いたします。本当によかったと思います。
 私の回答があなたのうつ病の治癒に役立ったわけではないので、このような感謝の言葉をいただき恐縮です。
 あなたがお書きになっているように、このようなあなたの体験をここに掲載させていただくことが、うつ病に苦しむ多くの人への何よりもの励ましになると思います。経過のご報告をいただいたことに心より感謝申し上げます。


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