精神科Q&A

【0923】うつ病で自宅療養中です。早く職場復帰したいのですが。


Q私は45歳男性会社員です。
私は18年間今の会社に勤め、3年前に突然グループの子会社に出向を命じられました。
業種は製造業から金融業に、職種も事務職から営業職に変わり、転職したつもりで仕事を1から覚え、懸命に働きました。
1年ほどして会社で定期の健康相談があり、面談の結果うつ病の一歩手前の状態であるとの指摘を受け、心療内科受診を勧められました。
このときはうつに対する知識も無く、自覚症状は中途覚醒、早朝覚醒程度でした。
ただ、生活状態は自宅の新築による転居、子会社への出向、子供の受験等があり、多忙になっていたのは確かで、子供のスケジュールに合わせて仕事のスケジュールを調整しながら生活していたため、平日に残業し、土、日は子供に付き合って一日中外出する状態で家でゆっくりする時間はほとんどありませんでした。
最初に受診した心療内科ではドグマチールと睡眠薬を処方され、1年間通院治療しましたが、この間に体重の減少、けん怠感、睡眠障害、仕事のやり忘れやミスが目立つようになり、うつ病をはっきり自覚するようになりました。
もともと望まない出向でしたし、会社の人員削減で仕事量も増える一方でしたので思い切って上司に配置転換の希望を申し出、前向きに検討する旨の回答を得ました。
同時に会社から紹介してもらった総合病院の総合診療科に転院し、通院治療が始まりました。処方はドグマチール50mg朝1、マイスリー5mg×2 就寝前、ドラール15mg就寝前1、パキシル10mg×2夕、コンスタン0.4mg毎食後、ユーロジン1mg屯用です。

上記は今年の4月初めの話です。その後、上司から「7月には配置転換し親会社に戻す。」と言われ、仕事を同僚に引き継ぐ準備をしていました。新しい仕事は極力受けず、残業もほとんどしないで過ごせるようになり、体調も比較的良い状態に向かっていました。

ところが、予定の7月を目前にした6月下旬に上司から突然、「配置転換の話は白紙。」と言い渡されてしまいました。

これをきっかけに体調が急速に悪化し、翌日は朝起きられず会社を無断欠勤してしまい、医師に相談したところ、別の大きな病院を紹介され、「うつ病での加療が必要」との診断書をいただき、休職する事になり、現在は自宅療養5ヶ月目で、外出は通院以外全くできません。
その病院での最初の処方は、パキシル20mg×2、テトラミド30mg、アモバン10mg、ロヒプノール2mg 分1就寝前、レキソタン5mg 分3毎食後 でした。
自宅療養2ヶ月で気分の落ち込みも以前ほどではなくなりました。休養が取れているおかげで良い方向に向かっていると思えるようになって来ました。そこで、職場復帰を目指して睡眠時間を調節し、夜10時就寝、朝7時起床の通常の生活に戻そうと試みましたが、昼間の眠気がひどくどうしても寝てしまい、非常に苦しい状態です。医師からは入院治療の提案もありましたが、妻の反対で断念しました。その後、テトラミドを2錠に増量、レキソタンをリタリンからトレドミンに変更して薬を調整しています。

現在の処方はパキシル20mg×2、テトラミド30mg×3、アモバン10mg、ロヒプノール2mg、マイスリー10mg 分1 就寝前 トレドミン25mg 分3毎食後です。

自宅療養を終わらせて職場に早く復帰しようと思うのですが、すべてにやる気が起きません。調子のいい時もありますが長続きせず自分の心に怠け心があってただ物事を先送りしているだけのように思えて焦りを覚えています。

長くなりましたが先生にお聞きしたいのは

1、自分は擬態うつ病ではないでしょうか
2、このままの治療で本当に治るのでしょうか(自分の会社では同じような病気の人は2,3ヶ月で復帰している人が多いようです)
3、通院より入院のほうが早く治りますか



1、自分は擬態うつ病ではないでしょうか

擬態うつ病ではないと思います。
お書きになっている症状はいずれもうつ病に一致しているのに加え、45歳という年齢になって初めてこれらの症状が出てきたこと、自責感が目立つことなどから、あなたの診断名はうつ病だと思います。

2、このままの治療で本当に治るのでしょうか(自分の会社では同じような病気の人は2,3ヶ月で復帰している人が多いようです)

治ります。復帰までの期間は人によって違いますので、他の人のことをあまり気にする必要はありません。あなたはあなたの治療に専念することです。うつ病は、治ります。

3、通院より入院のほうが早く治りますか

それは何とも言えません。症状だけからいえば、あなたのケースでは入院の必要はないでしょう。ただし、もしご自宅だと充分な休養が取りにくい何らかの理由がある場合は、入院も考慮すべきでしょう。いずれにせよ、あなたの病気は治りますので、心配ありません。



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