精神科Q&A

【0108】 境界性人格障害ですが、治療契約を守れません


Q: 20歳女性です。境界性人格障害で通院中ですが、2週間に一度の診察に通うことができません。治療契約を守れていないと先生からいつも指摘を受けています。でも私は、本当は毎週でも診察を受けたいと思っているのです。先生に話したいことはたくさんあるのです。それなのに、否定される恐怖心から言いたいことが言えなくて、それで何を話していいのかわからなくて、診察室に行くことができなかったんです。林先生のHPにも「治療契約が守れなければ治療は中止です」と書いてありましたが、私は治療を続けることはできないということなのでしょうか。  

: 治療を続けることはできると思います。このメールに書かれたようなことを、そのまま先生にお話するのが第一歩です。・・と言っても、それができないからお困りだということはよくわかります。すぐに言えなくても、いつかは言うつもりで、治療を続けるべきです。たとえ何も言えなくても、診察室に行くだけでも、治療としては前進していると考えてください。2週間に一度受診すること、それだけでも回復には向かっていると思います。私の経験からいっても、たとえ治療が進んでいないように見えても、定期的に通院されていたということが、あとから振り返ってみると大きな意味があったとわかることも少なからずあります。

メールの内容から判断すると(実際のメールには上記のほかにもたくさん書かれていましたが)、今かかっておられる先生はとてもいい先生だと思います。この先生のように境界性人格障害をしっかり治療してくれる先生は、今のところ数少ないのが現状です。今の先生のところに、2週間に一度通うべきです。

 

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