精神科Q&A

【0887】躁うつ病と神経症を患っている同僚との接し方


Qはじめまして。私は20代の女です。同年代の同僚との接し方に悩んでいます。彼は躁うつ病と神経症を患っていて、会社の健康相談室で抗うつ剤を貰い、カウンセリングを受けています。

彼は「カウンセリングに行くたびに症状が悪化する気がする」と言い、薬の処方の仕方にも不満があるそうです。
医療費の心配や新しく病院を探す労力の大きさを考えて、消極的になっているようなのですが、不満な処置を受けつづけることで、治るものも治らないのではないかと思っています。(実際そこのカウンセラーの評判は良くありません)
傍から見ていると心配ですが、あまり変えるように勧めるのも、追い詰めるようになって良くないのでしょうか?

また、彼は「もう駄目です」「生きていくのが嫌になりました」といったメールを同時に複数の人に送ります。落ち込みから快復していくと躁状態になって、そのせいでやってしまったとか、あまりに不安になってメールを送らないではいられなかったとか、その時々で理由は違うのですが、このメールにもどう対処していいか分かりません。

というのも彼は時々、結局周りの人というのは自分の事や病気の事を理解してくれないのだと言ったり、その時々の人の対応の仕方を批評するような発言をします(「AさんはどうだけどBさんはどう」のような)。
こうした発言を聞いていると、何のために何時間も話を聞いたり、メールに返信したりしているのだろう…と空しくなります。

けれども、別の時には、「本当にありがたい」「本当に申し訳ない」と恐縮しきって言ったりもしてします。躁状態に近いかうつ状態に近いかで態度が変わるようなのです。それに、反応が薄かったり、全く無視すると、それが原因でうつ状態になるため、やはり放置しない方が良いのだと思います。

うつ状態になると、人と話したり食事をしたりする気力もなくなって、家に引きこもります。そして、少し快復し始めると、外へ出て自分がどんな状態だったかを話し始めます。忙しかったりして、誰も話しを聞けなかったりすると、うつ状態が悪化してしまうようで無言で帰り、また引きこもってしまいます。

それで、みんな彼の相手をなるべくするようにしていますが、あまりに頻繁に繰り返されると、気を使うことを無言で強要されているような気にさえなります。
時々彼の態度に腹が立って意見したくなることがあっても、何か言って症状が悪化しては困るからと、みんな抑えていて不満が溜まっていく状態で、このままでは、病気のせいと思っていても、人間関係に支障が出てきそうです。

きちんとした病院に行くことも含めて、今後の接し方について一緒に考えていきたいのですが、そういったことを本人にぶつけるのは良くないのでしょうか?
もし可能なら、どういった感じで話しを進めていけば病状に悪影響を及ぼさないでしょうか?

    


: この同僚の方は、「躁うつ病と神経症を患っている」とのことですが、この二つの病名が同時につくことはあり得ません。言動の内容からみて、躁うつ病でないことは確かだと思います。神経症というのは、現在では正式な病名ではなく、神経症という診断名でカバーされる範囲は曖昧ですので、この方が「神経症でない」とは言えませんが、中心となる問題は性格的なものだと思います。依存的な言動からは、人格障害の疑いもあります。また、この方が自分はうつだと明言しているとすれば、これは擬態うつ病と言えるでしょう。

このような方に対しては、

時々彼の態度に腹が立って意見したくなることがあっても、何か言って症状が悪化しては困るからと、みんな抑えていて不満が溜まっていく状態で、このままでは、病気のせいと思っていても、人間関係に支障が出てきそうです。

このようなことは非常によくあることです。

確かに、周囲の人が「何か言って症状が悪化」することはあり得ます。しかし、だからと言ってこの方の言動に振り回されるままでは、さらに状況は悪化して、周囲の不満はさらに高まるでしょう。それが限界に来てからでは、かえって最悪の対処をしてしまいがちです。そういう事態になる前に、周囲の皆さんで対応を話し合い(この人がかかっているカウンセラーの意見も聞くべきでしょう)、皆さんが一貫した態度で接するべきのが最善だと思います。



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