精神科Q&A

 【0873】お金にとりつかれている従妹


Q:25歳の従妹について質問です。彼女は小さな時から頭がよく、親に期待されながら育ちました。両親は幼いときから共働きで、愛情をお金で表現していたところがあるように思えます。従妹は親に隠れローンを組み、自分のほしいと思ったものは必ず手にいれます。一度は自己破産をしたのですが、最近では親のカードや名前を使ってその行為を繰り返しています。親も文句は言いますが、してしまったことの尻拭いは必ず親がしています。どんなに親に自分でさせるように言っても理解ができない様子です。また、親も世間体に対する思いが強く、現状が悪くても、いい物をもち、高級な生活をしているようにみえる娘を喜んでいる部分があります。また親が注意するとヒステリーのように泣きながら物をなげて怒ります。従妹は様々な試練を逃げてきたように思います。自分が苦しい立場にたった時はそれに向かうことを恐れ、逆境を自分で対応したことがありません。しかし、従妹の本当の生活を知らない仕事仲間や友達からすると頭のよい気立てのよいコに見えていると思います。また、父親は軽度の自律神経失調症であり、弟は17歳から統合失調症で精神科への入退院を繰り返しています。

質問は以下の二点です。
(1) 従妹はお金や物欲に対する依存症なのか
(2) どのように対応していけばよいのか
両親は不仲でいつもお金のことについて喧嘩をしています。従妹はそんな両親をあきらめているところがあり、またイライラした時は鎮痛剤で抑えているようで、いまでは、鎮痛剤が離せず、毎日飲んでいる状態です。よろしくお願いします。



(1) 従妹はお金や物欲に対する依存症なのか

この問いに対する回答は存在しません。
何かに対する欲求が人より強いとき、その物への依存傾向が強いということは常に言えるでしょう。しかしそれを依存症と呼ぶかどうかは、いわば約束事によって決まります。つまりそういう病名が広く認められ、その基準が決まっているかどうかにより決まります。
「お金依存症」「物依存症」という病名はありませんので、(1)に対する回答は存在しません。そういう依存症は存在しない、と言うこともできるでしょう。

(2) どのように対応していけばよいのか

この方のご両親に大きな原因があるように見えます。この方が問題を起こしても、

親も文句は言いますが、してしまったことの尻拭いは必ず親がしています。

このような状況が続く限り、改善は望めないでしょう。

話はややずれますが、アルコール依存症の家族のページで、イネイブラーという言葉をご紹介しました。アルコールで問題を起こす度に、その後始末をする家族(多くの場合、妻)のことです。イネイブラーは、表面的には患者(アルコール依存症。この【0873】ではあなたの従妹)を助けているようで、実は病気の進行を助けているのです。

【0873】の従妹の方のご両親は、一種のイネイブラーと言えるでしょう。

どんなに親に自分でさせるように言っても理解ができない様子です。

しかし、それをわかっていただく以外に方法はありません。精神科で、家族療法を含めた精神療法を行うというのが考えられる手段です。
このままではこの従妹の方は社会に迷惑をかけ続ける存在になってしまうでしょう。


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