精神科Q&A

【0819】60代になってから妄想が出て来た母は統合失調症でしょうか


Q: 62歳の母のことでご相談いたします。父(67歳)と母は、3年程前に家を新築し、2人で住んでおり娘の私は同じ市内に住んでいます。

1年半くらい前から母が「家に男がいる」と言い出しました。その男は屋根裏にひそんでいて、常に家の中をみており、細かく書きますと冷蔵庫や暖房の温度設定を変える、植物を枯らす、引出し等の中身をいじったり靴を離して並べる、家中に傷をつける、風呂の換気扇から香水をふりかける等と言い、お風呂もみられているからと毎晩電気をつけずにはいり、トイレもエプロンで隠したり近くの店でしたりします。家ではつねに小声で話し、他人に聞かれてもいいような事しかしゃべりません。そして、母が一番強調して言うのは、夜寝ていると、その男が母の体にいたずらをするというのです。実際に局部が赤くただれたりしているようで、婦人科にかよっています。父はそんな男はいないんだということを言ってきかせ、玄関の鍵も厳重にしたり、夜は2人で並んで寝て必ずどちらかが起きていますが、母は自分が寝ているときに、父も男から睡眠スプレーみたいなものをかがされて眠らされ、そのすきに男が体にいたずらをしていくというのです。母は、男がいると思っていること以外は普通で家事なども以前のようにこなしていますが、なにかあるとなんでも男のせいにします。

父は、この母の症状を本等で調べちゃんと受けとめていて、病院に行きたがらない母に土下座までして病院に連れて行き、薬をもらいました。しかし母は昔からめったに薬を飲まない人で、もらった薬も眠くなるイコール寝ると男がいたずらをするということもあり、すぐ捨ててしまい全然飲んでくれません。母本人も睡眠不足がとてもつらいようで「ぐっすり眠りたいからホテルに泊まる」と言ったりします。なんとか母に薬を飲ませる方法はないでしょうか。そして父は病院にもう一度行こうと母に言っているので、母は私に「絶対に男がいるのに父が信じてくれず、病院に連れていこうとする」と涙ながらに訴えます。私も最初は男なんていないということを言っていましたが、今はただ話をきいている状態です。私も強く病院にいくことを説得したほうがいいのでしょうか。まとまりのない文章で申し訳ありませんが私も父も大変悩んでおります。
どうぞよろしくお願い致します。 


: お母様は統合失調症(精神分裂病)だと思います。この妄想は、医学的治療を受けない限り治りません。

今はただ話をきいている状態です。

そうしているうちに病状は悪化していくでしょう。

父は、この母の症状を本等で調べちゃんと受けとめていて、病院に行きたがらない母に土下座までして病院に連れて行き、薬をもらいました。

お父様のこの行動は、お母様のために最も適切だったと思います。しかし、

しかし母は昔からめったに薬を飲まない人で、もらった薬も眠くなるイコール寝ると男がいたずらをするということもあり、すぐ捨ててしまい全然飲んでくれません。

残念ながらこの病状では、ご家庭での治療開始は困難だと思います。

なんとか母に薬を飲ませる方法はないでしょうか。

家におられる限り、まずないと思います。

病院で入院治療を受ける以外の方法はないと思います。いったん入院し、集中的に薬物療法を受ければ、病状はかなり改善することが期待できます。その時点で家庭での薬物療法に切り替えるというのが勧められる治療法です。病院の先生に相談し、入院の方向にもっていくべきです。


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