精神科Q&A

【0804】突然起こる息苦しさは、喘息か自律神経失調症か


Q: 21歳男です。現在、自律神経失調症からくるであろう、息苦しさに苦しんでいます。

僕の病の発端は、半年前、テレビで呼吸困難になって死んでしまった人の特集を見てしまってから始まりました。テレビを見ていたら、なんだか自分も息苦しくなってきてしまったのです。なにか、心に衝撃が来たのを覚えています。
その日の夜、やっぱり苦しくて深夜の救急で診察を受けました。
そしたら、喘息という診断を受けました。またそれから一週間後ぐらいに過呼吸もおこし、救急車で運ばれてしまいました。

その後、その病院で半年間喘息の治療を続けたのですが、一向によくならず、また喘息の症状とはあまり一致せず、また、あまりにも事の発端が明確なため、納得のいかない生活をしていました。
それで三ヶ月前ぐらいに、やっぱり自分は喘息じゃない。と決断し、違う病院でも診察を受けてみました。
すると、この病院では、自律神経から来るものだろうと診断され、軽い安定剤と肺に効くお薬を貰いました。お医者さんから頂いた量を飲み終わり、今は飲んでいません。

僕の症状は、主に息苦しさです。突然起こりますが、時間的に拘束されたり、
「あれ?今日は調子がいいな。」と思ったりすると起きやすいです。
大抵は、なんとか耐えられるぐらいなので治まるまで何とか耐えています。

それが昨日、また出かけ先で耐えられないぐらいの発作がおきてしまいました。
いつもは気分転換できると発作は治まり易いんですが、なかなかできず、どんどん自分でこれはまずい状態なんじゃないか、まずい状態なんじゃないかと追い込んでしまい、頭もなんか痺れてくるような感覚に陥りました。
なんとか、自分自身にリラックス、リラックスと言い聞かせ、呼吸を落ち着かせ無事バイクで帰ってきました。
やっぱり、家に帰ってくると不思議とどんどん治まっていきます。

常に、出かけ先で発作が起きてしまったらどうしようとか、救急車が渋滞に巻き込まれて来なかったらどうしようとかいう不安感にさいなまされています。
また、本当に自律神経失調症なのか、それともやっぱり喘息なのかというはっきりしないことがとても不安です。
そこからくる、もし本当は喘息だったとしたら喘息死してしまうんではないかという恐怖。
さらに、苦しいときに、喘息で酸素が足りないのか、それとも過呼吸で呼吸しすぎなのかはっきりせず、自分自身でどんどんピンチだと追い込んでしまう症状。そしてそのため、呼吸のリズムがうまくとれない。
それから、まだ若い今は何とかなっても、体力の衰え出した年齢になったらどうなろうだろかという心配。
やっぱり自律神経失調症、もしくはパニック障害だと思います。

規則正しい生活と、健康な肉体が一番の薬であることは知っています。またできるだけ活動し自信をつけることが大事なのも分っています。
確かに高校を卒業して以来、昼と夜と生活は逆転し、常にイライラし、スポーツもせず、明確な目標もなくだらだらと生活してきました。
心身を崩すのは当たり前といえば当たり前だと思います。

しかし、何とか以前の健康でやんちゃな自分に戻りたいと願っています。
今はなるべく活動し、心を穏やかにし、体を健康にしようと心がけています。また栄養のバランスも考えています。そのため少しふとり気味ですが。
また、恥ずかしい話しですが、13歳から吸っていたタバコも今はほとんどと言っていい程吸っていません。

これから社会人になればハードな生活が始まることは分っています。でもそれは圧迫感というよりはむしろ期待の方が大きいと感じています。もちろん漠然と不安はありますが、それは誰にでもある程度の不安だと思います。
明るい今後の人生を楽しむためにも何とか以前の元気な精神と肉体を取り戻したいと考えています。
そのためにはどうしたらよいのでしょうか。
それから、実際に症状がでて、苦しい場合はどう乗り越えればいいのでしょうか。
どうか、教えてください。

また、先生は病院は紹介しないとおっしゃっていますが、その方針は正であると思うし、やたら一つの病院を勧められても確かに簡単には信じがたいことだと思います。
がしかし、心の病気に関して、現在すべての病院に理解があり、また判断が適切とは思えない状況だと思います。ですから、安心できる病院といった意味で、先生の紹介が頂きたいと思います。



: あなたの症状はパニック障害に一致しています。

やっぱり自律神経失調症、もしくはパニック障害だと思います。

あなたのこの文章の本意が今ひとつわかりません。「もしくは」をどういう意味で使っておられるのか。自律神経失調症という病名はないことはこちらで説明したとおりです。あなたのこの文章の意味はともかくとして、パニック障害の可能性が高いと思います。

ただ、いったんは喘息と診断されたとのことですので、その病院での診断根拠を知りたいところです。
パニック障害の治療の第一歩は、パニック発作は危険ではないことを正しく認識することにあります。ですから、

それともやっぱり喘息なのかというはっきりしないことがとても不安です。

このような不安がある状態では(そして、これまでのあなたの経緯からいって、この不安は正当なものです)、パニック障害だったとしても、なかなか改善は望めません。まず診断をはっきりさせることが必要です。それをしないうちは、

明るい今後の人生を楽しむためにも何とか以前の元気な精神と肉体を取り戻したいと考えています。
そのためにはどうしたらよいのでしょうか。
それから、実際に症状がでて、苦しい場合はどう乗り越えればいいのでしょうか。
どうか、教えてください。


このような質問をされても、誰にも答えることはできないでしょう。まず確実な診断を受けてください。

なお、あなたがご承知のとおり、このサイトでは病院の紹介は行いません。

がしかし、心の病気に関して、現在すべての病院に理解があり、また判断が適切とは思えない状況だと思います。ですから、安心できる病院といった意味で、先生の紹介が頂きたいと思います。

このように率直なご意見をいただくことは有難いことですが、こういったご意見があることは十分承知のうえで、紹介しないという方針をとり、それを明言しております。
 どんな場合でも、人に頼る場合、限りなく頼ろうとするのは甘えでしかありません。誰に頼る場合でも、一定の限界というものは必ずあります。病院の紹介はしない、という方針を知ったうえで、それでもなお紹介を求めるというのは、(繰り返しますが、このような率直なご意見は歓迎いたしますが、それはそれとして)、あなたの甘えだと思います。ご自分で病院を探し、適切な医療を受けてください。それが実現することを願っています。


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