精神科Q&A

【0770】昔からの友人の言動がおかしく、メールの内容も支離滅裂になりました


Q: 私はアメリカ在住の30歳女性です。 私の高校時代からの友人(Sさん)の話で相談があります。 

Sさんとは高校時代とても仲が良く、部活動なども一緒にやっておりました。 
その頃から、 
「春くらいになると毎年、家中の雨戸を閉めて一日中布団にくるまって寝ていることがあるの。誰とも話したくない時がある」 
と話しており、言うとおり彼女はある一定期間学校を休みがちになる期間がありました。 

私はただその時は漠然と「彼女はうつ病なのかな?」と思っていました。しかし、今よりも全く「心の病気」に対する知識がなかった私は「彼女のために私に何かできることがあるだろうか」とまでは全く思いつきませんでした。 

そしてお互い別の大学に進学し、就職し、私は結婚しました。 
今、お互いに30歳なので高校卒業から10年以上経とうとしています。 

私たちは、大学に進んでからもよく会ったり一緒に旅行に行ったりしていました。 
しかし、大学を卒業する頃から、彼女の言動が理解できなくなってきました。 
一番最初に彼女の異変に気がついたのは、 
「○○が今歌っててヒットしてるあの曲は、私の事を××が歌詞にして、提供したものだ」 
と言って、その歌詞カードをコピーして私に郵送してきた時でした。 

彼女は学生時代にアルバイトでホステスのような事をしていたみたいなのですが、(それ自体、私は結構びっくりしたのですが) その時、「私は美人じゃないからNo.1にはなれないけど、あんなホステスたちよりも 頭は良い。今も私があの店を切り盛りしてるようなもの。だから私はいつかNo. 1の ママになる」というような事を言っており、それは彼女を良く知ってる私から見ると 非常に奇異な発言でした。 

しかし、親の出資で某所の一等地に店を持ったのです。(実はこの親の行動にもびっくりしました) 
彼女の親は、一人っ子の彼女を溺愛しているという感じではありません。 ただお金を渡すだけという印象です。 
当然のように店は3ヶ月くらいでつぶれ、そして更に彼女の言動の奇異さが増してきました。

「この業界についての本を出す。今執筆中だ。」と言ってみたり、あるときは、 「パソコンが遠隔操作されているみたいで、勝手に電源が入ったりする。 今もまたCDが勝手に動いた。」と電話してきたりしました。 

あるいは、店がつぶれてから、派遣社員として入社した会社の出勤第一日目に、涙声で私に電話をしてきて、 
「たった今朝礼で、私の履歴書の内容がうそを書いていると、全社員の前で言われた。 
もうここにはいられない」と訴えてきたりしました。 

これらの言動を目の当たりにするたびに、普通に考えれば(少なくとも私の日常からは) 
「そんなことありえない」と思えることが、彼女の周りには何故か起きてしまうというような、そんな印象を受けました。 

それからすごく気になったのは、メールの文章が支離滅裂で、結局何が言いたいのか分からないという事です。 
句読点が異常に多く、単語が羅列されてる感じです。 
こちらの質問にも答えているのかいないのか分からないような、抽象的というか・・・ 
とにかく不思議な文章です。 
彼女とはコミュニケーションがうまく出来ないのです。 

どうも心療内科的な機関(病院なのかどうかは分かりません)に通って、 薬を飲んでるような発言もありましたので、それなりにケアはされているようなのですが・・・。 

ある日、全く埒のあかない会話にイライラした私は、私が何をしても意味を成さないし、 余計なお世話なのかも知れないと思い、もう彼女と連絡を取るのは辞めようと、 一切の連絡を断ち切りました。 しかしそれからもずっと彼女のことは気になっておりました。 

後述しますが、彼女は家庭内でもとても孤独で、またあまり社交的でない為、 友人らしい友人もいないのです。 
それから5年ほどたち、結婚を報告するのを兼ねて手紙を送りました。 この手紙には非常に喜んでくれ、(私が結婚したことよりも、私から連絡があった事を非常に喜んでいました) それなりに普通の対応だったのですが・・・。 
やっぱりまだおかしいのです。 

私は主人の仕事の都合でアメリカに住んでいます。 
それを手紙で連絡したところ、こんな反応が返ってきました。 
それはメールで、私もアメリカに移住する予定だ、と連絡してきたのです。 
メールの文章はやはり全体的に支離滅裂で、相変わらずぶちぶちと切れてるような文章であったり、意味なく文字に色がついてたり、時にはフォントサイズが文章の途中から変わったりしていました。 

そしてそれ以降彼女からくるメールには、今後は映画作製に携わるつもりだとか、先日出張でニューヨークに行ったとか (彼女は、聞き出したところ実家の花屋を手伝ってるそうなので、 ニューヨークに出張というのはあまり考えられない話だと思うのですが)、なんと言うか今の彼女の環境から考えると、どうしてそうなるのか分からないような言葉が書き連ねてあります。 
5年前まで、非常に結婚に対する憧れの強かった彼女が、今は「結婚なんて考えられない」 
「あと20年は海外で生活するつもりだ」というような事を言っています。 

どこまでが本当でどこまでが虚偽なのかを確かめる術もありませんが、確かめるまでもなく、ただただ彼女が心配です。 なぜこんな風になってしまったのでしょうか。 高校時代は普通に会話をし、普通の文章を書いていた彼女とは まるで別人のように感じます。 

これは、統合失調症という病気なのでしょうか? 
私は彼女の家族ではありませんが、彼女は高校時代から友人らしい友人もいません。 
唯一の肉親である彼女の母親は、彼女が小さい時から働きに出ており、前述したように彼女に対しては金銭的援助をするだけです。 
高校時代も、彼女は3度の食事もいつも家にいる時は一人でコンビニの弁当や、冷凍食品を温めて摂っていました。
私は彼女のために、どうしたら良いものかと、この10年間思い続けておりました。 
遠い場所から、メールや手紙でしか彼女とコンタクトが取れませんが、何か私にできることがあれば力になってあげたいのです。 


: この方は統合失調症(精神分裂病)だと思います。この方の異常な言動としてあなたがメールに書かれていることは、どれも統合失調症として、かなり典型的なものです。

「春くらいになると毎年、家中の雨戸を閉めて一日中布団にくるまって寝ていることがあるの。誰とも話したくない時がある」 
と話しており、言うとおり彼女はある一定期間学校を休みがちになる期間がありました。


という高校時代にはすでに発症していたと思われます。
 つまり、発症後すでに10年以上経過しているということになります。そして現在もかなり症状が目立つということは、治療効果があがっていないか、または適切な治療を受けていないことが考えられます。この病気は、とにかくベースとして薬物療法が必要です。それなしでは、どんな対応もなかなか奏功しないものです。(薬物療法以外は無効という意味ではありません。薬物療法が必要条件で、その他の治療はそこに重ねる形で有効性を発揮するという意味です)

ですから、

どうも心療内科的な機関(病院なのかどうかは分かりません)に通って、 薬を飲んでるような発言もありましたので、それなりにケアはされているようなのですが・・・。

この内容が最も重要です。はたして適切な治療を受けているのかどうか。遠方にいらっしゃるあなたが出来ることは限られていますが、もし治療が不適切であれば(たとえばよくあるケースは、処方された薬を指示通り飲んでいないということです)、それを是正する方向に持っていかれるのが、この方のためには大きなプラスになるでしょう。


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