精神科Q&A

【0092】 入院の時に裁判所で書類を作らされた理由は?


Q: 22歳の息子が統合失調症(精神分裂病)のため入院しました。その時に手続きとして家庭裁判所で書類を作らされました。これは将来なにか事件が起きた時に参考にするためなのでしょうか。  

: 違います。精神科に入院する場合のひとつの形として法律に定められたものに、医療保護入院というものがあります。本人ではなく、保護者が入院に同意するというものです。裁判所での手続きは、保護者を決めるためのものです。もし患者さんが未成年なら、ほぼ自動的に親御さんが保護者になります。成人されていた場合は配偶者がいらっしゃれば、その方が保護者になります。ご質問のケースでは、おそらく息子さんは独身ということだと思いますが、20歳以上の独身者の場合は、誰が保護者になるかについて、家庭裁判所の選任を受ける必要があります。といっても、ほとんどは形式的なもので、大部分は親御さんが保護者に選任されます。

 裁判所の手続きは、あくまでもこの選任のためだけのもので、将来の事件に備えて、などということはあり得ません。

 なお、医療保護入院は、「医療及び保護のため入院が必要」な場合の入院形態です。

 もう少し正確に言うと、「指定医による診察の結果、精神障害者であり、かつ、医療及び保護のため入院が必要であると認めた者につき、保護者の同意があるときは、本人の同意がなくてもその者を入院させることができる」というのが法律の条文です。

 なお、「自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがある」場合は、医療保護入院ではなく、措置入院となります。

 いずれも、「精神保健福祉法(正式には、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」)」で、定められたものです。法律の条文は厳密なものですので、抜粋して解説するとどうしても不十分で誤解を招くことにもなりかねません。精神保健福祉法の全文は、厚生労働省のホームページで読むことができますので、興味のある方はそちらをご覧ください。

 


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