精神科Q&A

【0063】 境界型人格障害の隣人への対応


Q: 31歳女性です。同じマンションに境界型人格障害の症状がほとんどすべてあてはまる40歳代の女性がいます。はじめは普通につきあっていたのですが、だんだん電話や訪問が際限なく多くなり、彼女の意見に同調しなかったというだけで脅迫まがいのことを言われるようになりました。最近は電話は留守録、玄関チャイムにも出ないようにしていますが、境界型人格障害が見捨てられることを恐れる病気ならば、私の対応は間違いでしょうか。彼女の治療が第一と理解していますが、第三者の私はどういう対応をしたらいいのでしょうか。

林:

同じマンションに境界型人格障害の症状がほとんどすべてあてはまる40歳代の女性がいます。

これだけでははたしてこの女性が境界型人格障害かどうか、全く不明ですが、とりあえずここでは境界型人格障害であったと仮定してお答えします。 

彼女の治療が第一と理解していますが、第三者の私はどういう対応をしたらいいのでしょうか。

あなたの考え方次第です。この方のように、境界型人格障害の人は、周囲の人を巻き込んで色々と困らせる行動パターンを取ることが多いものです。そして、それを周囲の人が拒否すれば、見捨てられたと感じて落ち込んだり極端な行動を取ることが多いことも事実です。けれども、それならどこまでも付き合っていくべきかどうかというのは難しい問題です。メールにもお書きになっておられるように、あなたは第三者ですから、ご自分の生活を犠牲にしてまで付き合っていくべきとは誰も考えないでしょう。境界型人格障害の人への対応の原則は、ある一定の距離を置くということです。その距離は、人により、立場により、違ってきます。どれだけの距離を置くかは、あなた自身がお決めになることだと思います。

 

その後の経過    

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