精神科Q&A

【0415】うつ病でもニヤニヤすることがありますか


Q: 18歳の大学生の息子についてお尋ねします。
 後期試験を控えた、約一ヶ月前から勉強しようとしてもどうしてもやる気がなくなり学校に行けなくなりました。
食事は普通より3倍くらいかかるようになり、一口ずつゆっくりゆっくり食べていました、普通でないと判断し精神科のクリニックに受診したところうつ病ということで二ヶ月前から現在通院中です。現在まったく改善は見られません。
 精神的に苦しいのか時々泣いたりし、相当参っている状況です。
 ところで相談は、食事やその他の時間等に面白い話をしたのでもなく静かにしているときニヤニヤしていることです。
 何が面白いのと聞いてもはっきりした答えはなく、ただ可笑しいらしいのです。幻聴はないと本人は言っています。本当にうつ病でしょうか、分裂病でないかと心配しています。

: 息子さんは精神分裂病(統合失調症)の可能性が高いと思います。うつ病の可能性は非常に低いと思います。
 もちろん「ニヤニヤしている」というだけで、精神分裂病だとか、うつ病でないとかいうことは出来ません。
 けれども、
・18歳という年齢・・・精神分裂病は20歳前後の若い人に発症することが多く、この年齢ではうつ病は少ないです。
・最初に親御さんが精神科を受診させたきっかけが、「食事は普通より3倍くらいかかるようになり、一口ずつゆっくりゆっくり食べていました」・・・理由の不詳な奇妙な行動で、精神分裂病の発症を推測させるものです。
・二カ月治療して「全く」改善がない・・・うつ病なら、二カ月で改善が「全く」ないということは稀です。(薬を飲んでいれば、ということですが)
・ 時々泣いたりする・・・状況が不明ですので何とも言えませんが、少なくとも精神分裂病として矛盾はありません。
・ニヤニヤしている。それも「食事やその他の時間等に面白い話をしたのでもなく静かにしているときニヤニヤしている」・・・空笑でしょう。精神分裂病の症状です。これについて本人に聞くと、息子さんのように「はっきりした答はない」という場合もあれば、「思い出し笑いをしている」とか「笑うのは自分の癖」などと答えられることも多いです。
 以上、ひとつひとつを取り上げれば、どれも病気と判断する程のものではありませんが、これらを総合してみると、やはり精神分裂病が最も考えられる診断ということになります。
 うつ病と告げられているとのことですが、それは、精神分裂病という病名を告知することを避けている可能性もありますし、うつ病と誤診している可能性もあるでしょう。「現在通院中」との記載しかありませんが、薬を飲んでおられるのでしょうか。精神分裂病だとしても、二ヶ月適切な治療をすれば、何らかの改善は見られるのが普通です。まったく改善が見られないとすると、精神分裂病の薬が処方されていないとも考えられます。
 息子さんの今の症状を主治医の先生によくお伝えし、今後の治療を進めていくことをお勧めします。
 


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