精神科Q&A

【0400】パチンコ依存症からの脱却法


Q: 39歳女性、失業中です。思春期から抑うつ神経症に罹患していたと思われます。30歳を過ぎてから治療を受けはじめ、症状は良くなり、結婚し、一児を出産もしました。ところがその後再びうつ状態に陥り、家事放棄。離婚に至りました。そして薬物治療を再開し、現在は抗うつ薬・抗不安薬・睡眠導入剤を少量服用するだけに回復しています。
しかし、離婚後、パチンコ依存の状態です。
 それ以外にも金銭的なことなどいろいろ悩みはあるのですが、その悩みはパチンコ依存のせいが90パーセントです。最近はパチンコ店に開店から閉店までいます。パチンコ依存が治れば、今の私の問題の大部分は解決すると、自分でもよくわかっています。悪循環なのです。こどももネグレクトしています。何か手を打たないと、先ははっきりと見えています。すでにカウンセリング・交流分析・自由連想法は体験済みです。「パチンコ止めたらいいじゃない」というご意見のほかに、何か眼からウロコが落ちるようなご意見をいただけたら、大変ありがたいです。

: そういうものはありません。
 つまり、依存症については、それ(あなたのケースではパチンコ)をやめる以外に方法はありません。それ以外の「目からウロコが落ちるような対策」を求めているうちは、決して治らないでしょう。
 依存症は、まず本人が依存症であることを自覚することから治療が始まります。実はこれが最も大変なのですが、あなたはこの段階はクリアーしておられるようですので、回復に向かっていると言うこともできます。
 次の段階としては、「自分で止める以外に方法はない」ということを自覚することが必要です。この自覚なしにどんな治療を受けても効果は期待できないでしょう。すでにいろいろな治療を受けておられるとのことですが、「自分で止める以外に方法はない」ことを心底から理解したうえで、治療を受けなおすべきだと思います。そうすればこれまで効果がなかったと思われた治療にも、十分効果が期待できるでしょう。


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