精神科Q&A

【0052】 父がアルコール依存症だが、親戚の協力が全く得られない


Q: 父(54歳)は、何度も飲酒運転で事故をしたり、入院を繰り返しています。私は病院にかかるべきだと思うのですが、親戚は「放っておくよりと仕方ない」とか、「いつか分かるときが来る」などと言ってそれ以上のことをしようとしません。むしろ、父のためだと言って余計にお酒をすすめています。逆に、父にお酒を飲ませようとしない僕が悪者になっているようです。このような相談は、どこですればよいのでしょうか。

林: アルコール依存症の家族カウンセリングルームにお書きしましたように、まさにアルコール依存症をその親戚の人たちが作っているようなものだと思います。アルコール依存症は慢性的に進行する病気で、悪化する過程ではたとえば飲酒運転のように色々な問題が起こっているのが当然なのですが、周囲がそれでもお酒を飲ませるために、どんどん進行して手がつけられなくなるというのがとてもよくあるパターンです。あなたのお父様の場合もまさにこのパターンだと思います。
 よくあるパターンということは、同じような悩みを持っている人が多いということです。そういう方のために、保健所には「酒害相談」があるのが普通ですし、また病院でもご家族だけのカウンセリングをしている所もあります。まずは保健所に問い合わせてみるのがいいと思います。ただ様子をみる、あるいは

むしろ、父のためだと言って余計にお酒をすすめています。

などというのは論外の行為で、このままでは未来には破滅しかないでしょう。

 

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