精神科Q&A
【0270】うつ病で服薬中です。生理が来なくなって３ヶ月半経ちます。
Q: 29歳の独身女性です。うつ病で通院するようになってから４ヶ月くらいです。生理が来なくなって３ヶ月半経ちます。主治医の先生に聞くところ、『生理が止まる副作用は２ヶ月半前に抜いたから』とおっしゃっています（ドグマチール）。現在の処方は毎食後アモキサンとトフラニールを、就寝前はレンドルミンとロヒプノールとラボナを服用しています。毎日基礎体温を計ってグラフに記録していますが、かなり乱れています。もう少し様子を見てから婦人科にも受診しようと思っています。うつ病の治療と婦人科の治療は並行してもいいんでしょうか？
林: うつ病の薬で、生理が止まる副作用があるのは、ドグマチールだけではありません。確かに頻度の高いのはドグマチールですが、どの薬でも可能性としてはあり得ます。これは、プロラクチンというホルモンの分泌が増えるためです。その原因は、脳内の視床下部という部位のドーパミンの分泌が抑えられるためです。その作用が強いのがドグマチールですが、あなたの今お飲みになっている薬の中では、アモキサンがドーパミン抑制作用が強い薬ですので、アモキサンが原因ではないかと考えるのが普通でしょう。できれば他の抗うつ薬に変えてみたいところです。
うつ病の治療と婦人科の治療を並行することにはもちろん問題はありません。ただし、うつ病のために処方されている薬を常に婦人科の先生に報告する必要はあります。また、婦人科から何かの処方をされた場合は、それを精神科の先生に報告する必要もあります。また、本来なら精神科と婦人科の医師同士が密接に連絡を取りつつ治療をするのが理想ですが、現実にはそれが可能なことはなかなかないようです。
なお、そもそも、生理が止まっていることにいま問題があるのかいうことを考えてから、婦人科の治療を開始するべきでしょう。薬の副作用で生理が止まっているのだとしたら、それ自体は心配なことではありません。うつ病が改善し、薬が減れば自然に治ります。【関連ページ】
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