精神科Q&A

【0120】知的障害の妹が、事故のあと幼児がえりしてしまいました


Q: 軽度の知的障害を持つ33歳の妹が、一ヶ月前に交通事故に遭って腰に打撲傷を負い、怪我そのものはよくなったのですが、部屋にひきこもるようになってしまいました。ほとんど一日、テレビや漫画を読んですごしています。まるで小さい子どもに戻ってしまったようです。子ども用のオモチャを買ってくることもあります。妹は事故の前には会社に勤めていたのですが、このまま休みが続くようだと解雇されてしまうと思います。家族はどう対処したらいいのでしょうか。社会復帰できるのでしょうか。



: 知的障害の人は、事故に遭うとか、その他、日常とは違った出来事があると、精神的な反応を起こしやすいものです。その反応というのは、妹さんのように退行(幼児がえり)することもあれば、うつ状態になることもあれば、幻覚や妄想が出ることもあります。いずれも一過性のものなので、基本的には適度に関わりながら様子を見るといった対応でいいでしょう。ただ、「一過性」というのが一体どのくらいの期間になるかは、残念ながら予測できません。あせらず様子を見て、と言いたいところですが、復職の問題があるのですね。そうしますと、現実のタイムリミットをにらみながら、ご家族が本人に働きかけていくことだと思います。少なくとも今の状態が永続的に続くことはありませんので、そうした心配は必要ありません。

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