【4662】作業所をやめたいです(【4633】のその後)

Q: 【4633】回復してきたが家族が冷たくて辛い の20代女性です。回答ありがとうございました。励みになります。

私はあれからも作業所に通っていたのですが、思うところがあり、通うのをやめました。通っていた作業所では皆勤を目指すように言われていて、それにクリアするとデパートのお菓子(3000円相当)がもらえるのですが、これは本当はいけないことを事業者がしているのでは?ルール違反では?などと思うようになったためです。高価なものでつって利用者をこさせようとする事業所は珍しくもないのでしょうか。

それと冬になるにつれてうつ状態になり、実は2月は作業所に半月以上…つまり、ほとんどいってないのですが、記録上は皆勤になっていて、品物を受け取りに来るようにと何度か言われました。私はそのたびに辞退したのですが、このままだと受け取ることになりそうです。正直言って怖いです。助成金狙いで囲い込みなどはされると聞きましたが、これもそうなのでしょか?はっきりと利用期間を決めて利用しなかったのが悪かったのでしょうか。

作業所をやめた後の事(進路)は主治医と大学の相談室の先生と詳しく話し合っているのでなんとか学校に戻ってやり直したいです。大学を卒業したら学士の資格を得てそのあとは同大学の科目履修生の制度を利用し教員の免許を取ろうと思っています。

不安は大きいですがこれまでの約1年間で病気の事を理解し生活習慣をただして体力もつけ身だしなみや常識なども頭にいれ行動し続けた自分自身なら大丈夫なんじゃないかと思います。希望的観測にならないようがんばります。作業所にはすごくよくしてもらったのに、こんなところ早くやめてしまいたいという思いで一杯でどうしていいかわからないです。読みにくい文章ですみません。全然関係ない近況ですが、障害者手帳を申請する予定です。これから一人で生きていくに当たてどんなに落ちぶれても携帯は持ちたいなと思い割引等サービスが魅力的だったので主治医と相談して手帳をつくることにしました。年金の相談もするつもりです。

 

林: その後の経過のご報告をいただきありがとうございました。
この【4662】の質問者の回復には、作業所の存在が大きかったことは確かで、今後も作業所への通所が回復と安定に資することが期待できると思います。したがって作業所皆勤を目指すのは理にかなっています。【4633】でご報告いただいたように、ご家族のサポートが得にくい状況であれば尚更です。

そのような状況の中で、「皆勤すると品物がもらえる」という制度は、好意的に考えれば、利用者の回復を促進するものであると言えます。しかし悪意を持って考えれば、利用者の囲い込みのための一法であると見ることもできるというのは質問者がおっしゃるとおりでしょう。
メールの情報からはそのどちらであるかの判断は不可能です。けれども、悪意を持って考える具体的な根拠がないとまでは言えます。また、一般論として、治療(や作業など、回復のために必要なあらゆるもの)によって順調に経過していた精神障害者の方が、治療者(や作業所など)に対する被害妄想によって中断してしまい、悪化することがしばしばあることも指摘できます。この質問者の経過について言えば、これまで作業所通所で順調に回復してきていたのに、なぜここに来て作業所に不信感をお持ちになるのかは解せないということができます。それは悪化の兆しであるかもしれず、そうであれば作業所側としては何とかして作業所通所を続けていただいてさらなる悪化を防ごうと考えるのは当然で、その「何とかして」の方法の一つとして品物を用いるということが不適切とは言い切れないでしょう。

不安は大きいですがこれまでの約1年間で病気の事を理解し生活習慣をただして体力もつけ身だしなみや常識なども頭にいれ行動し続けた自分自身なら大丈夫なんじゃないかと思います。

その見通しには根拠がありません。

希望的観測にならないようがんばります。

希望的観測であることは明らかです。

作業所にはすごくよくしてもらったのに、こんなところ早くやめてしまいたいという思いで一杯でどうしていいかわからないです。

作業所は続けるべきです。

(2023.4.5.)

その後の経過 (2023.5.5.)

05. 4月 2023 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A, 躁うつ病 タグ: |